あなたは【反芻症】の疑いがあります。
特徴
反芻(はんすう)症とは、一度食べたものを再び胃から口の中に戻し、吐き出したり、また飲み込んだりすることが持続する疾患で、消化器疾患(胃食道逆流症や幽門狭窄症)や精神疾患(自閉症スペクトラム障害、知的障害)でうまく説明できないものを指します。
対象者において、1ヶ月以上にわたり上記の現象が繰り返される場合に診断されます。
なお、何らかの疾患に起因する嘔吐とは異なり、反芻が意図的・自発的に行われる場合もあります。
経過など
生後3から12ヶ月の乳幼児に多く、特に男児にも多いです。乳幼児の場合、反芻は自分を落ち着かせ安心を得るための行動だと考えられています。ストレスが高まる事で反芻を引き起こす可能性があります。まれに、年長の子どもや青年、大人も反芻症になることがあります。
自然に軽快することが一般的ですが、進行性の栄養失調や脱水症状、疾病への抵抗力の低下のような深刻な二次的合併症が起きることもあります。
対処
治療は、行動療法や教育、環境調整が主軸となり、薬物療法は基本的には使われません。しかし、強い不安や抑うつを伴ったり、青年の反芻症など複雑な例に対しては検討されることがあります。