あなたは【心的外傷後ストレス障害(PTSD)】の疑いがあります。
特徴
心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、命の安全がおびやかされるようなできごとの後に、フラッシュバックや悪夢、恐怖や無気力が繰り返し再現される病気です。
恐ろしいことが起きると、多くの人に影響をもたらしますが、この影響があまりに強く、かつ長引くことによって消耗し、疾患となります。
望ましくない記憶の再現やフラッシュバック、トラウマを連想させる物事の回避、当該出来事の重要な部分が思い出せなくなるほか、思考や気分に悪影響を及ぼす、危険の兆候に過敏になり、自分の反応を制御できなくなる、などの症状がみられます。
原因
感情の中枢である扁桃体の活動が高まっていたり、記憶を担う海馬や扁桃体を制御する前部帯状回の機能不全があったりするなど、脳の機能障害が原因と考えられています。
日本では生涯有病率は1.3%と報告されています。
経過
命の安全がおびやかされるようなできごとから1年以内は自然回復の可能性も高いですが、1/3の患者さんは難治化すると報告されています。
対処
治療としては、原因となったストレッサーからの開放、薬物療法が必要となりますが、他にも認知行動療法やEMDRという精神療法が推奨されています。うつ病が合併する事も多く、その場合はこころの処方箋に記載されている自宅でできる方法も役に立つでしょう。