あなたは【過眠障害】の疑いがあります。
特徴
睡眠の質が保たれているのに眠気が残り、日中に仕事がはかどらなかったり、いわゆる寝ぼけによって行動に支障をきたすもののうち、内科的な疾患や精神作用物質の影響、他睡眠疾患、他精神疾患では説明できない場合に診断されます。1日の睡眠時間が、10時間以上に及ぶこともありますが、長時間睡眠をとったり、仮眠をしてもスッキリ感がなく、目覚めが悪いのが特徴的です。また、倦怠感や集中力・記憶力の低下、頭痛やめまいなどの身体症状を伴うこともあります。日中の眠気を訴えて睡眠障害外来を受診する人の約5~10%が、過眠症だと考えられており、性差はありません(日本においては2.5%)
経過など
症状が進行すると、読書中やテレビを見ている時に寝てしまったり、車を運転中にぼんやりしてしまい目的地から数㎞も過ぎてしまったりすることがあります。交通事故発生のリスクは健常者の2倍以上と報告されており、危険な場合は自分で運転することを避けることが大切です。朝、決められた時間に登校・出社できないことも珍しくありませんが、なかなか周囲の理解が得られず、トラブルとなりがちです。
過眠症の発症年齢は平均17~24歳で、数週間~数ヵ月かけて徐々に進行します。睡眠が浅くないのに過剰な眠気で困る場合は、薬物療法が奏功することがあります。また、ご自身では気がつきにくい他の内科的疾患が隠れている場合がありますので、それらを除外するためにも睡眠外来の受診をご検討下さい(ポリソムノグラフィーなどの検査が必要となる可能性があります)。また、睡眠障害に関するコラムが役立つ可能性もあります。