あなたは【前頭側頭型認知症】の疑いがあります。
特徴
かねてから「我が道をいく行動」をとる認知症として知られており、自己中心的な行動をとったり、我慢ができなくなったり、同じ物を集めたり、行動や思考がルーティン化したりという性格変化や行動の異常が目立ちます。記憶力や空間認知力は比較的保たれやすいです。
経過など
65歳以上の認知症の1%程度、若年性では2.6%を占める認知症で、20歳代でも発症例があります。回復の見通しは最も高頻度な認知症であるアルツハイマー型認知症より悪く、診断から平均7から10年程度で肺炎などの感染症で死亡すると言われています。
脳画像検査では前頭葉が萎縮しており、病理学的にはタウ蛋白、TDP蛋白、FUS蛋白などの異常蛋白の脳への蓄積が原因と考えられていますが、意味性認知症、嗜銀顆粒性認知症、大脳皮質基底核変性症など他の疾患と共通点があることから、似た病気なのではないかと考えられています。
対処
刺激への過敏さや、無気力に対して薬物療法が用いられることがありますが、認知機能低下には効果が確認された薬剤はありません。精神科では薬物療法以外にも、環境を調整したり、日々のルーティンを設定して情緒の安定を図ったり、デイケアやグループホームの利用など社会資源を利用したりして対応します。