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ビタミンD欠乏は、統合失調症の発症や重症度と関連している(推奨度:★★☆☆☆)

皆さん、お大事にされていますか?

薬のソムリエです。

今回は、ビタミンD欠乏が、統合失調症の発症や重症度と関連していることを示唆した研究を紹介します。

 

統合失調症は、幻覚や妄想を主体とした精神病症状が特徴的な精神疾患であり、

脳の異常が原因である事は判明していますが、その詳細な病態はいまだ完全には解明されていません。

有病率は概ね1%未満とされており、発症年齢のピークは、概ね10歳代後半から30歳代半ばまでとされます。

長期的に経過が良好なのは20%程度しかおらず、多くは社会支援が必要になります。

 

他方、統合失調症患者にビタミンD欠乏が多いことは、以前から指摘されており、

Valipour Gらの研究によれば、統合失調症患者の65.3%にビタミンD欠乏症が見られるとのことです。

今回紹介する研究では、ビタミンD欠乏例は、ビタミンD充足例と比較して、

統合失調症の発症リスクが2.16倍高かったことが示されました。

また、健常、急性期および寛解期の統合失調症の3群に分け、血清ビタミンDレベルを比較したところ、

急性期統合失調症患者で有意に低く、症状が重ければ重いほどビタミンDが低くなる傾向が示されました。

薬のソムリエ
ビタミンD欠乏と統合失調症との関連は、
複数の研究から明らかにされつつあります。
ビタミンD欠乏では統合失調症の発症リスクとなりそうですが、
そのような例にビタミンDを補充すれば症状が改善していくのかどうか、
今後の研究が待たれるところです。

 

【引用・参考文献】
・Valipour G, et al. Serum vitamin D levels in relation to schizophrenia: a systematic review and meta-analysis of observational studies.J Clin Endocrinol Metab. 2014 Jul 22.
・Chiang M, et al. Vitamin D in schizophrenia: a clinical review.Evid Based Ment Health. 2016;19:6-9.
・Yüksel RN, et al.Correlation between total vitamin D levels and psychotic psychopathology in patients with schizophrenia: therapeutic implications for add-on vitamin D augmentation.Ther Adv Psychopharmacol. 2014; 4: 268-275.

更新:2020.5.22

 

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