みなさん、お大事にされていますか?
薬のソムリエです。
今回は、緑茶が不安や不眠に効果のあることを示唆した研究を紹介します。
緑茶の主要なアミノ酸であるL−テアニンは、大きな抗ストレス効果があるとされています。
本研究では、L-テアニンの睡眠に対する影響を調べました。
緑茶に含まれるカフェインは、興奮や覚醒作用があるため、カフェインレスの緑茶を使用し介入を行いました。
対象となる被験者は、平均年齢51.3±6.7歳で、
7日間にわたって300mlのカフェインレスの緑茶を摂取した群、
普通の緑茶を摂取した群に分けました。
お茶を摂取させた後、ストレスマーカー(唾液α-アミラーゼ活性)を調べると、
カフェインレスの緑茶を摂取した参加者の方が有意に低かったとの結果が示されました。
(カフェインレス緑茶では64.7 U / mL、普通の緑茶では73.9 U / mL)
また、多くの量のカフェインレスの緑茶を摂取した参加者の睡眠の質はより高く、
疲労感の自己評価も優意に低かったとの結果でした。
本研究論文の著者らは、
「カフェインレスの緑茶が、被験者のストレスを軽減し、
睡眠の質を改善させる可能性を示した」
と述べています。

だから、誰もそれほど驚く結果ではないと思いますが、あれ、エビンデンスがあるんですね。
緑茶中のテアニンは、ほっとする効果だけでなく、睡眠を深めたり、
わずかながら抗うつ効果があるというエビデンスも蓄積しつつあります。
市販のテアニンのサプリメントや、カフェインレスの緑茶を睡眠前に飲む習慣をつけるのも、良い睡眠を保つコツです。
【引用・参考文献】
・Williams Jackson,et al. The Effects of Green Tea Amino Acid L-Theanine Consumption on the Ability to Manage Stress and Anxiety Levels: a Systematic Review.
・Unno Keiko, et al. Reduced Stress and Improved Sleep Quality Caused by Green Tea Are Associated with a Reduced Caffeine Content. Nutrients,2017Jul.19 Vol. 9 issue(7)
更新:2020.4.26
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