
Amazonから身に覚えのない本が届いてますよ…。

何ですかこれ?
『女性を意のままに操る心理学』?
なんと破廉恥な!

頼んだ記憶ないんですってばよ!

NARUTOみたいなコメントですな。
あきらかに平常心を失っているようですな。

無意識に注文したのかな?


どうもごきげんよう!


ずーっと学会発表の資料作ってたら、
なかなか眠れなくて。
そしたら、学会終わっても癖になっちゃったのか、
なかなか寝付きが悪いんですよね。


そんな態度だから病気が治らないんだ!

精神科医のくせに。

今後ともよろしくお願いします。

不眠症は数多くの精神疾患に伴う不快な症状であり、双極性障害では70%、うつや不安を抱える成人の60%に不眠症を認めるとされている。また、ADHDの患者では不眠症の有病率は6%から80%と推定され、認知機能障害や倦怠感、感情面の症状の原因の一因となっている。全般性不安障害では患者の60%から70%に不眠がみられる。現在の不眠症の主な治療は認知行動療法と薬物治療だが、約40%の不眠症患者には十分効果がみられない。
そこで、不眠症に対する追加の治療としてチェーンブランケット(重い布団)が睡眠障害や不安の対策に使われてきたが、その科学的根拠は十分検証されていなかった。本研究は、不眠症に対するチェーンブランケットの効果を科学的に証明するものである。
重度のうつや双極性障害、全般性不安障害、注意欠如・多動症(ADHD)の診断(複数の診断を含む)を受けていて不眠症状がある18歳から77歳までの男女120人をランダムに2つのグループに分け、4週間の比較研究を行った。1つは、金属製チェーンが入ったブランケット(重量8kgまたは6kg)を利用したグループ、もう1つはプラスチック製のチェーンが入ったブランケット(重量1,535g)を利用したグループとした。
主要評価項目はInsomnia Severity Index:ISI(不眠重症度指数:不眠の治療反応を評価するための精神測定指標)とし、そのほかにもFatigue Symptom Inventory(倦怠感の評価指標)やHospital Anxiety and Depression Scale(不安とうつ病のレベルを決定するため尺度)を評価した。
金属製チェーンが入ったブランケットを使用したグループ(64人)は、第1週目に統計的に有意なISIの改善を示し(4週間でISIの中央値は21.7点→9.2点)、比較研究後の1年間を通じて改善を示した。プラスチックチェーンのグループ(56人)は最初の2週間は、わずかにISIの改善がみられたが、3週から4週の間にISIの点数低下を認めた。(4週間でISIの中央値は21.2点→18.8点)。4週間後、比較研究が終了し、コントロールグループも重いチェーンブランケットに切り替えてからはISIの改善がみられた。12ヶ月間の非比較段階では、ほとんど全ての被験者で有意にISIの改善を認め、最終的には112人(78%)の患者でISIの点数が睡眠障害として分類されない段階(8点未満)まで低下を認めた。


数値が改善していることは読み取れるが、その程度の差のイメージがつかめません。

ISIスケールは、0~28点で評価される睡眠障害の指標で、
ざっくり以下のようになってます。0〜7:臨床上有意な不眠症としない
8〜14:軽度の不眠症
15〜21:中等度の不眠症
22〜28:重度の不眠症21点が9点になる、ということがどれほど睡眠が改善するかが、
何となく印象として
わかります?結構すごいデータですよ、これ。

あと、私は重量8㎏の布団などというものは、息苦しそうでまといたくはありません。
比較のためなのでしょうが、もう少し重さのサンプルが細分化されてもよかったですな。

チェーンブランケットは、4kg・6kg・8kg・10kg・12kg・14kgのが手に入るみたいで、
ウエタさんのような神経質なら4kgからはじめて感触を確かめてみてはどうでしょう?

ふむ。多少重い布団でも、快眠が得られるのならばやってみてもいいかもしれませんな。いっそのこと、3年くらい寝てしまいたいくらいなのですが。

【引用・参考文献】
Ekholm B, Spulber S, Adler M. A randomized controlled study of weighted chain blankets for insomnia in psychiatric disorders. J Clin Sleep Med. 2020;16(9):1567-1577.