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スマホでのSNSのやり過ぎは、うつを増悪させる?(推奨度:★★☆☆☆)

皆さん、お大事にされていますか?

薬のソムリエです。

今回は、スマホでのSNSのやり過ぎが、うつを悪化させる可能性を示唆した研究結果を紹介します。

 

今回紹介する研究では、15-19歳の日本の高校生295例を対象に横断調査を行い、

評価尺度には、アテネ不眠尺度(AIS)、うつ病自己評価尺度(CES-D)が用いて、

不眠症やうつ病の程度が評価されました。

なお、携帯電話の所有率は98.6%であり、2時間/day以上使用していた割合は58.6%、

5時間/day以上使用していた割合は10.5%でした。

5時間/day以上使用していた一群は、不眠症に有意に関連していましたが(オッズ比3.89、95%Cl:1.21-12.49)

うつ病との相関は見られませんでした。

一方、SNSおよびオンラインチャットを2時間/day以上使用していた群は、

それぞれオッズ比3.63、3.14で有意にうつ病と関連していました。

(オッズ比とは、ある事象の起こりやすさを2つの群で比較して示す、統計学的な尺度のこと。
例:オッズ比2=2倍起こりやすい)

 

本研究論文の著者らによれば、

携帯電話の過剰な使用は不健康な睡眠習慣につながる可能性があり、

さらにSNSやオンラインチャットの過剰な利用は、

ネットサーフィンやゲーム、動画閲覧など他のコンテンツを利用するより

うつ病の可能性を高めると結論付けています。

薬のソムリエ
確かに、特に夜間の携帯電話の過剰な使用は
ブルーライトの影響もあってか、睡眠にはよくなさそうです。
睡眠不足とうつ病との関連は明確なので、
携帯電話の過剰な使用は控えてもらうようにしています。
SNSとの関連については、海外でも同様の研究があり、
今後因果関係も明らかになると思いますが、
もともとうつ傾向が高い若者がチャットやSNSをやりがちな
可能性もあるのかなと。
個人的には、現時点ではわからないと思っています…。

【引用・参考文献】
・Haruka Tamura,et al. Association between Excessive Use of Mobile Phone and Insomnia and Depression among Japanese Adolescents. International journal of environmental research and public health. 2017 06 29;14(7)

更新:2020.3.31

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