皆さん、お大事にされていますか?
薬のソムリエです。
今回は、特定の発酵食品は、うつ様症状を改善する作用が期待できることを示唆した研究を紹介します。
(うつ様症状とは、気分が沈んだり、意欲が低下する症状を中心とした多彩な心身の症状を指します。)
脳内炎症とうつ病との正の関連性は、かねてから指摘されていましたが、
LHジペプチドという成分が、脳内炎症を抑える作用があることが判明しました。
今回紹介する研究では、うつ病モデルマウスに対してLHジペプチドを経口摂取させたところ、
うつ様症状を改善させる事が確認されました。
(うつ病モデルマウスとは、興味喪失、睡眠障害、食欲減退、動作緩慢などがみられ、
うつ症状の基準に合致するものをいいます。)
なお、LHジペプチドは、納豆や酒粕、青カビチーズといった特定の発酵食品に多く含まれています。

脳内の慢性炎症とうつ病との関連性については、
悪性腫瘍など、全身性の慢性炎症性疾患ではうつ病の罹患率が高かったり、
抗炎症作用をもたらす抗菌薬などの物質に、
抗うつ作用をもたらす可能性がある事がわかっていました。
ヒトに対する検証が待たれる、個人的に期待している研究の1つです。
ただ、納豆や酒粕、青カビチーズは私たちの食生活にもなじみが深く、
健康にも有用と認知されているものですので、
多少意識的に摂ってもいいのかもしれません。
悪性腫瘍など、全身性の慢性炎症性疾患ではうつ病の罹患率が高かったり、
抗炎症作用をもたらす抗菌薬などの物質に、
抗うつ作用をもたらす可能性がある事がわかっていました。
ヒトに対する検証が待たれる、個人的に期待している研究の1つです。
ただ、納豆や酒粕、青カビチーズは私たちの食生活にもなじみが深く、
健康にも有用と認知されているものですので、
多少意識的に摂ってもいいのかもしれません。
【引用・参考文献】
・Yasuhisa Ano, Masahiro Kita, Shiho Kitaoka & Tomoyuki Furuyashiki Leucine–histidine dipeptide attenuates microglial activation and emotional disturbances induced by brain inflammation and repeated social defeat stress Nutrients, 2020 12(2), 449
・Yasuhisa Ano, Masahiro Kita, Shiho Kitaoka & Tomoyuki Furuyashiki Leucine–histidine dipeptide attenuates microglial activation and emotional disturbances induced by brain inflammation and repeated social defeat stress Nutrients, 2020 12(2), 449
更新:2020.5.22
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