こころのネット外来「HOSPORTAL」は、病状を評価し、正しい行動につなげていただく事を目的とした受診勧奨サイトです。

ミドリムシ摂取でコロナの不安疲労や自律神経症状が改善する?

ウエタ主任
(ゴールデンウィークも緊急事態宣言ですか。国民の皆様は、さぞかし鬱々と過ごしておられることでしょう。
まあ、いつも自宅で筋トレしている私には、全く関係ありませんがね…ふふ…)

 

薬のソムリエ
ウエタ主任、今日はいつになくニヤニヤしてますね?どうせ、皆の不幸でも喜んでいたんでしょう。
ウエタ主任

いえいえ。戦争も飢餓のない、理想的な世界の事を考えて微笑んでいたのですよ(にっこり)。

そういえば、ソムリエさんはGWはどこか行ってたんですか?

 

薬のソムリエ
箱根ですが何か?
ウエタ主任
…え。大丈夫なんですか?こう、世間体的に。

 

薬のソムリエ

ああ、「今は神奈川に遊びにこないで!」って書いてありましたね、高速道路の電子掲示板に。

でもさ…。こっちは緊急事態宣言前に、旅館とか押さえちゃってんだぜ?

しかも、もう車で神奈川に来ちゃってんのに、今更「こないで!」って言われてもさ・・・ププッ…もう来てるっつーの!って話でさ…。プハハ!ハハハハハh!

ウエタ主任
あっ…(諦め)

 

薬のソムリエ
…いや、そりゃあね。家から出ないでもストレスをコントロールできれば、ベストなんですけどね。どうにもそれができないタチで。
ウエタ主任
おそらく、そういった方が大勢いると感染者がまた増えるんでしょうな。

 

薬のソムリエ
いや、ごもっとも。
じゃあ今日は、最近発表された、うつによい栄養素でも紹介しますか?
ウエタ主任
ほう、それなら外出しなくてもストレスがコントロールできますか。
これまでも、トリプトファンや乳酸菌、サフランに発酵食品と、様々なものが紹介されてきましたが…。今回もインパクトが強いものをお願いしますよ。

 

薬のソムリエ
はい、今回は…「ミドリムシ」です!

コロナ自粛により自律神経が乱れ、多くの日本国民が不安や疲労に苛まれている。3月17日、久保 明氏(東海大学医学部客員教授/内分泌・糖尿病専門医)らは、ミドリムシの生成物「パラミロン」がいかに現代社会に必要か解説した。
パラミロンとはユーグレナ(和名:ミドリムシ)だけが生成する細胞内に貯蔵される多糖体で、摂取すると腸に直接作用し、便中から未分解、無傷の状態で検出される成分である。これまでの臨床試験では、身体的・精神的疲労感軽減をはじめ、血糖値の上昇抑制やLDLコレステロールの低下のような代謝機能改善に対する有効性が報告されている。
久保氏は、コロナ禍で顕在化した新しいタイプの疲労を『不安疲労』として提唱し、「不安疲労とは、“なんとなくだるい”という身体的疲労感と“やる気が出ない”、“不安だ”という精神的疲労感が結びついたもの」「本研究会が行った1200人に対する実態調査でも52.7%が不安疲労を感じることが増えたと回答した」と説明した。さらに、「パラミロンを含んだ食品を摂取した群では早期に副交感神経活動が優位になり、身体的・精神的いずれの疲労感も軽減したことから、自律神経の乱れを整えるために姿勢を正したウォーキングなどを行うとともにパラミロン摂取が、うつ病、老化防止対策の一助になる」と解説した。


ウエタ主任
ミドリムシって…。たしかに、昔にブームが巻き起こった気がしますな。
健康食品とか、若返りとかいう触れ込みで。

 

薬のソムリエ
そうです。動物と植物、両方の特徴をもった微生物。面白いでしょう?
コロナと絡めて論じているのも面白いですね。
ウエタ主任
う〜ん、面白いは面白いんですが…。
ちょっとこれを食べるイメージができないと言うか。そもそも、これ手に入るんでしょうか?

 

薬のソムリエ
Amazonでも楽天でも、検索すればいくらでも出てきますよ。
ウエタ主任
なるほど。入手は容易、と。
あとは味がどうか・・・やっぱり飲みにくそうなイメージが払拭できないのですよ。名前に「ムシ」ってついてるし。

 

薬のソムリエ
…いや、確かに。では、ユーグレナと呼びましょう。
ウエタ主任
ふむ「ユーグレナ」ですか。
確かに、「ヨーグルト」に響きも似ててるし、それなら食べられるかもしれませんな。

 

薬のソムリエ
似ているとは全く思いませんが、食べられる人は試してみては如何でしょうか。

【引用・参考文献】
Ohshima T, et al. J Gastroenterol Hepatol. 2020 Nov 16.

更新:2021.5.4