皆さん、お大事にされていますか?
薬のソムリエです。
今回は、薬物療法に頼らないうつ病治療の有効性を示した研究を紹介します。
成人の大うつ病エピソードに対する非外科的脳刺激療法の有効性を、
113件の試験におけるネットワークメタ解析で検討したところ、
頭電気痙攣療法(ECT)、経頭蓋磁気刺激療法(TMS)、経頭蓋直流電気刺激療法(tDCS)が
偽療法に比べ高い奏効率との関連が示されました。
注)
頭電気痙攣療法(ECT):頭部に通電することで人為的にけいれん発作を誘発する治療法。
経頭蓋磁気刺激療法(TMS):脳に磁気刺激を与えることで脳の活動を活性化させる治療法。
経頭蓋直流電気刺激療法(tDCS):特定部位の大脳皮質を電気刺激によって活性化あるいは抑制し、
機能を正常化しようとするもの。詳しくはこちら。
なお、tDCSは、レクサプロ(抗うつ薬)ほどの抗うつ効果は示されませんでした。

【引用・参考文献】 ・Mutz J et al. Comparative efficacy and acceptability of non-surgical brain stimulation for the acute treatment of major depressive episodes in adults: systematic review and network meta-analysis. BMJ. 2019 Mar 27;364:l1079. ・Andre R. Brunoni, M.D.et al.Trial of Electrical Direct-Current Therapy versus Escitalopram for Depression BMJ.June 29, 2017
更新:2020.4.16
経頭蓋直流電気刺激(tDCS)とは頭皮の電極から微弱な直流電流を大脳皮質に流し、その活動を変化させることで効果を発揮します。精神領域では*うつ状態に対する有効性が数多く報告されています。 うつ病では背外側前頭前野(DLPFC)という[…]
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