薬物療法
・神経性過食症の過食嘔吐症状には、抗うつ薬が効果があるとされており、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が第一選択となる。
・副作用として、SSRIは下痢、吐き気、不眠、頭痛、性機能障害などが生じやすい。
食事療法
・食事記録を栄養士が評価し、約7,000kcalの追加カロリーが体重1kg増に相当することを説明する。
・胃腸障害のため、実際には自身が想定しているカロリーしかとれていないことが多い事を説明し、治療当初は吸収のよい経口栄養剤の導入を勧める事を検討する。
精神療法
・本人の社会適応の問題、家族関係に問題がある場合は、それらを扱った精神療法は効果的である。
・特に思春期の神経性やせ症の場合には、家族面接が有用である。成人期の神経性過食症の場合は、家族アプローチのみでは解決が難しい。
・神経因性過食症には、症状モニターを取り入れた認知行動療法や、対人関係療法が効果的である。
認知行動療法
・疾患への対処改善能力や対人関係能力の改善や自己評価を高めるため、社会生活技能訓練(SST)や問題解決技能訓練などが検討される。
【引用・参考文献】
・西園マーハ文(著)上島国利(監) 今日の臨床サポート「摂食障害」
https://clinicalsup.jp/jpoc_sp/contentpage.aspx?DiseaseID=574&SearchText=摂食障害(2019年9月6日)
・樋口輝彦(編) 今日の精神疾患治療指針第二版 医学書院 2016
更新:2020.4.13
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