あなたは【月経前不快気分障害】の疑いがあります。
特徴
月経前の数日から2週間にわたり、普段行っていた活動に対する興味の消失、集中力の低下、疲労感、元気がないなどといった、うつ病患者に似た重い気分症状が出現し、仕事や対人関係など日常生活に支障をきたすものを言います。ただし、症状は月経開始とともに速やかに消失し、月経後の1週間は、ほぼ完全に症状が消失していることが特徴的です。
うつ症状は、典型的なうつ病と違い、過眠や過食などの非定型の特徴を伴うものが多いですが、経過中にうつ病を併発するリスクも高いです。
原因と対処
性ホルモンであるプロゲステロンやその代謝産物が、セロトニン神経の働きを抑制する為に、うつと類似の症状が起こるのだとされています。生殖可能年齢の女性の3−8%に認められ、何らかのストレスをきっかけとして概ね20歳代で発症する事が多いです。遺伝率は30-80%と推計されています。
未治療の場合、妊娠中や授乳中を除き、通常は閉経するまで症状が繰り返される事が多いです。薬物療法が効果的ですので、精神科受診が推奨されます。また、病態がうつ病と似ているため、うつ病に対するこころの処方箋が役立つでしょう。