こころのネット外来「HOSPORTAL」は、病状を評価し、正しい行動につなげていただく事を目的とした受診勧奨サイトです。

あなたは【ナルコレプシー】の疑いがあります。

特徴

 日中の急激な強い眠気を中核的な症状とし、他にも夜間熟眠困難や入眠時の幻覚、感情が高まった時の脱力感(情動脱力発作)などが特徴的な疾患です。
 多くの場合、十分な睡眠をとっても眠気が軽減されず、自分で制御ができない眠気に襲われます。単調な状況だけでなく、作業中や会話中にあっても症状が現われることがあります。
 日本では1/600の有病率といわれます。

経過など

 脳脊髄液の覚醒性の神経ペプチドが異常に低く、覚醒のスイッチが不安定化している事が原因とされています。70%は10歳代に眠気で発症し、慢性化する事が多いです。多発性硬化症や視神経脊髄炎といった一部の神経疾患でも、脳脊髄液の神経ペプチドの分泌に影響するため、過眠をきたすことがあります。

対処

 必要であれば睡眠外来で、ポリソムノグラフィやMSLTなどの睡眠検査をしていただき、診断を確定してもらうことをお勧めします。精神科では、日中の眠気に対する薬物療法が標準的な治療になります。自己対処法としては、まず日中の眠気をカフェインで凌いだり、日中30分だけ睡眠をとる事が勧められます。睡眠障害に対するこころの処方箋も役立つ可能性があります。