精神科医主治医の役割
それぞれの役割がある
みなさん、精神科医主治医の役割って、何だと思います?
薬の処方。正解です。
環境調整。正解です。
精神療法。正解です。
ただこれって、どうしても精神科主治医じゃないとできないことでしょうか。
薬の処方は別に精神科医でなくてもできるし、
環境調整は市役所が相談にのってくれるし、
精神療法なら心理士はおろか、
仲の良い友達もその役割を担ってくれるでしょう。
その人の精神状態を良くするには、何も主治医じゃなくてもできるんです。
人生に責任を持つこと
では精神科主治医の役割とは、何か?
私は、精神科主治医の役割というのは、
その「患者さんの人生の一部に責任をもつ」ことだと考えています。
そして責任を持つという事は、患者さんにいつかは「精神科にかかってよかった」と思ってもらえるまで、諦めない事だと思っています。
それを達成するには、非常に長い時間がかかります。
まず、薬物療法に関して。
向精神薬は、効くかどうかわかりません(適切な診断であっても)。
なので、どんな薬がどれくらい効いたか、データを蓄積させる事によって、
その人に合う薬を選択できる確率が上がります。
環境調整をとっても、
その人の仕事、生活環境、家族関係などを把握していないと、
最適な環境調整はできません。
精神療法をするのにも、その人がどのように生育してきて、
どのような価値観をもっているのか、なぜ辛い思いをしているのか、
正確に把握する必要があります。
同じアドバイスでも、
初対面の人に言われるのと、
それまで何年も付き合ってきた人に言われたのでは、
重みが違うというものでしょう。
いい精神科主治医の選び方
これらを踏まえると。
ストレスなく話せて、長く関係性を築けるDrが、
最もいい精神科主治医だと言えるんじゃないでしょうか。
たとえ医学的なエビデンスをよく知っていたとしても、
気難しくてあまり会話が難しいと、
症状を説明できず、間違った診断に行き着くリスクがあがったり、
疑問が生じても聞けなかったり、
症状が悪化しても言い出しにくくなります。
最初に色々な精神科を受診してみて、
ずっと診察に来たいと思えるDrをみつけられるとよいですね。
あ。ちなみに私は、Drを名乗っていますが。
ネットだと言いたい放題なので、完全に信用しないほうがいいですね。
医師を騙った、バニーガール👯かもしれませんよっ?!!
いや、むしろバニーボーイか。
まあどうでもいいか。そんな事。
さて、話を戻すと…。
万一、医師免許をこのページで晒したとしても、厳密な意味では医者ではないんです。
何故なら、何の責任ももつ事ができないから。
ネット上のやりとりは、診察でも治療でもないんですよ、法的には。
ですからこのサイトも鵜呑みにせず、主治医の先生にも確認して下さいね。
この世界、エビデンスどおりの治療をしているかどうかより、
患者さんの人生に責任をとってくれるか否かの方が、重要なのですから。
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更新:2020.3.29
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